研究概要 |
我々は、先ず、いろいろなグラフや有向グラフのゼータ関数の一般化として、有向グラフのweighted Bartholdiゼータ関数を導入して、その行列式表示を与え、系として、いろいろなグラフのゼータ関数の行列式表示を導いた。また、グラフや有向グラフの第2種weighted(Bartholdi)ゼータ関数を取り扱った。 次に、被覆グラフの概念を有向グラフに拡張して、有向グラフの分岐被覆の特性多項式、ゼータ関数、Bartholdiゼータ関数の分解公式を導いた。また、スターク&テラスの被覆グラフのガロア理論を、voltage assignmentの立場から再考し、グラフの正則被覆グラフの商グラフのweighted Bartholdiゼータ関数に関する分解公式を与え、有向グラフに拡張した。 さらに、Guido, Isola & Lapidus によつて得られた、無限グラフ(periodic simple graph, periodic graph, fractal graphs)の伊原ゼータ関数に関する結果を、Bartholdiゼータ関数に拡張した。また、hypergraphのBartholdiゼータ関数を定義し、その行列式表示を与えた。 Smilanskyによって定式化された、グラフの散乱行列に関する結果について、グラフの第2種weightedゼータ関数の行列式を用いた別証明を与えた。 最後に、有向グラフのweighted complexityに関する結果を、有向グラフのweightedゼータ関数を用いて導いた。
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