研究課題/領域番号 |
19H01632
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
|
研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
鳥光 美緒子 中央大学, 人文科学研究所, 客員研究員 (10155608)
|
研究分担者 |
野平 慎二 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50243530)
藤井 佳世 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (50454153)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 人間形成論的に方向づけられたビオグラフィー研究 / 人間形成(Bildung) / 伝記学習 / 生涯学習 / 学校から職業への移行 / ライフコース / 人間形成 / ライフヒストリー法 / ビオグラフィー法 / 成人学習 / 雇用流動化 / 自己形成 / アイデンティティ / ビオグラフィー / ライフヒストリー / 理論と経験の接続 / 人間形成(Bildung) |
研究開始時の研究の概要 |
ニート問題など、若者の無業が社会問題化する一方、他方では、広く学校から職業への移行の道筋そのものの多様化、複雑化、長期化が、指摘されている。 この問題については、すでに社会学的、心理学的立場からの研究に一定の蓄積があるが、本研究はこれに対して、いわば人間形成論的アプローチを試みる。移行に伴う社会的要請の変化を、若者たちはどう受け止め、それを通してどのように主体変容を遂げていったのか。2000年代半ば頃に高等教育を終了し、現在、何らかの職を得ている男女を対象にナラティブ・インタビューを実施、「人間形成」という視点から、事例を再構成し、移行に伴う主体形成のあり方を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
大学卒業後10年前後の有職者22名に、職業人生をテーマとするオープンエンドのインタビューを実施した。収集された事例の中から、職業への移行もしくは企業内異動によって引き起こされた危機的経験を経て、転職ないし更なる社内移動に至った4事例を抽出し、その語りをビオグラフィー過程として再構成した上で、それを人間形成の観点から検討した。結果「人間形成論的に方向付けられたビオグラフィー研究]の意味で人間形成を遂げた事例は現段階では確認されていないが、職場環境が人間形成にとって有効な資源であり、職務遂行に必要な知識やスキルのみならず人間形成への影響を含めた視点から、それを検討することの重要性が明らかにされた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義として次の2点が指摘される。第1に人間形成論的的に方向づけられたビオグラフィー研究の推進に必須のデータ解読の方法について、「伝記学習Biographical Learning」研究の方法論が有効な参照項になりうることを示したこと、また第2にこれまでわが国の生涯学習、教育社会学、教育哲学などの諸領域において、ナラティブ・ラーニング(Goodson,I.)やエイジェンシー概念(Biesta,G .)など、断片的にその成果が知られるにとどまっていた「伝記学習Biographical Learning」の研究プログラムに着眼しその活用を試みたこと。
|