研究課題/領域番号 |
19H03511
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
熊谷 泉 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 客員教授 (10161689)
|
研究分担者 |
田中 良和 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (20374225)
真壁 幸樹 山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (20508072)
浅野 竜太郎 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80323103)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
|
キーワード | 二重特異性抗体 / マルチスケール解析 / 次世代抗体設計 |
研究開始時の研究の概要 |
異なる2種の抗体の抗原結合ドメインを繋げると、2分子間を架橋可能な二重特異性抗体が作製される。これまで、がん細胞と免疫細胞間の架橋により抗腫瘍効果を発揮する二重特異性抗体の開発に取り組み、抗原結合ドメインの空間配置の違いにより活性が増減することを突き止めた。残された課題は、これらの分子構造の違いがもたらした活性差の機構解明であり、より効果的な抗体医薬シーズの創製には不可欠である。本研究では最先端のマルチスケール解析により、二重特異性抗体で架橋された、がん細胞と免疫細胞のインターフェイスを描像し、空間配置の違いが、如何に細胞間架橋の違いをもたらし、また活性に影響を及ぼすのかを明らかにする。
|
研究成果の概要 |
二重特異性抗体の分子構造の違いがもたらす超高活性化機構の解明に向けて、種々の解析技術を駆使した評価を行った。原子間力顕微鏡を用いた細胞間架橋度測定の結果、細胞間をより強い力で架橋できる構造であることが超高活性化を引き起こすには重要であることが明らかになった。また、抗体抗原複合体を透過電子顕微鏡ネガティブ染色法による単粒子解析を行うことで、治療薬としての有効性が外挿できることが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既存の抗体医薬の治療満足度は必ずしも高くないため、より強力な薬効を示す次世代抗体の開発が進められている。二重特異性抗体は特に期待が寄せられている形態のひとつであり、このため高い活性をもたらす構造の解明は待ち望まれている。有効性と相関がみられた原子間力顕微鏡を用いた細胞間架橋度測定法、および治療薬としての有効性の外挿が期待される抗体抗原複合体の電子顕微鏡単粒子解析は、今後より実用的な二重特異性抗体の開発に寄与することが期待される。
|