研究課題/領域番号 |
19K05873
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
亀谷 宏美 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 本部, 上級研究員 (20585955)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 大腸菌 / 損傷菌 / 活性酸素 / 電子スピン共鳴 / 損傷金 |
研究開始時の研究の概要 |
食中毒を減少させるためには、原因となった微生物を検出し、混入経路を特定することが重要だが、それらが不明な事例もある。その理由として、原因微生物が損傷状態で、既存の培地及び培養法では検出が難しいことが挙げられている。近年、培地中の活性酸素が微生物の生育を阻害しており、活性酸素消去剤の添加により菌の生育が向上することが報告されたきた。 そこで本研究では、食中毒原因微生物の大腸菌を対象として、電子スピン共鳴(ESR)スピントラップ法で培地内の活性酸素を解析することで、培地内活性酸素が損傷した大腸菌の検出に及ぼす影響を評価し、損傷大腸菌の検出率向上に有効な活性酸素消去剤を探索する。
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研究成果の概要 |
培地に活性酸素種が蓄積すると、微生物の増殖が抑制され、食品中の有害な細菌の検出が妨げられる可能性がある。本研究では、電子スピン共鳴法で培地内活性酸素が損傷大腸菌の検出に及ぼす影響を評価した。その結果、培地中に蓄積されたヒドロキシラジカルの減少と損傷した菌の回復にある程度の相関が見られ、加熱損傷した大腸菌では、6種の活性酸素消去剤の添加によって損傷大腸菌の検出率を向上させることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食中毒を疑う事件が発生した場合、原因となる微生物の種類や混入経路を明らかにすることは、その後の食中毒対策のために重要である。しかし、実際には2割程度の食中毒事例において原因食材及び混入経路が不明のままとなっている。この原因として、環境ストレスによって原因微生物が損傷状態にあり、既存の培地及び培養法では損傷菌の検出が難しいこと、が挙げられている。本研究成果により損傷菌の検出率を向上させることで、食中毒の原因を明確にし、その発生の減少に貢献する。
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