研究課題/領域番号 |
19K06699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
下薗 哲 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 研究員 (40391982)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | FRET / レチノイン酸 / 肢芽 / 蛍光共鳴エネルギー移動 / 蛍光タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
レチノイン酸は食物として摂取したビタミンAが体内において変換された化合物であり、脊椎動物の多くの器官形成を制御する。手足においても正常な形態形成に中心的な化合物の一つとして認められており、そのメカニズムが研究されている。 レチノイン酸の発生中の四肢における分布については様々な説が提唱されているが、それらの説を支持するようなレチノイン酸分布は検出されていない。この発生中四肢におけるレチノイン酸分布を申請者らが開発した定量的レチノイン酸プローブ、GEPRAを用いて可視化・探索し、四肢の形態形成における分子メカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
申請者は遺伝子にコードされたレチノイン酸プローブ、mGEPRAを発現するトランスジェニックマウスを作成し、胎仔期における四肢の発生におけるレチノイン酸の役割を解明することを試みた。 当初、前後軸に沿ったレチノイン酸分布があるとの想定のもと、マクロズーム顕微鏡や共焦点顕微鏡を用いて解析を行ったが、特徴的な分布は観察されなかった。しかしながら、トランスジェニックマウス胎仔(胎生9日、10日)の前肢を含む急性スライスを作成し、レチノイン酸分布を解析したところ、これまでのsource-sinkモデルでは説明のつかない分布を示すことを発見した。更にこの分布のメカニズムを探るべく組織学的解析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
レチノイン酸はビタミンAを摂取した後に体内において代謝されて生成される生理活性物質である。レチノイン酸は生体内において様々な機能を果たすが、そのうちの一つが脊椎動物の発生時における形態形成における役割である。その活性のために妊娠中にレチノイン酸を大量に摂取すると奇形をもつ赤ちゃんが産まれることがある。このように重要な生理活性物質でありながら、体内分布の定量的な理解は遅れていた。申請者は、レチノイン酸を、生きたマウス胎仔において観察できる技術を開発し、レチノイン酸の効果が顕著にあらわれる四肢の解析を行った。その結果、未知のレチノイン酸濃度勾配を発見した。
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