研究課題/領域番号 |
19K10978
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
森 健治 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (20274201)
|
研究分担者 |
原田 雅史 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (20228654)
高橋 久美 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (40771085)
森 慶子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 徳島大学専門研究員 (40837225)
橋本 浩子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (80403682)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 発達性読み書き障害 / NIRS / Broca / 音読 / 黙読 / 読字障害 / NIRS / 無意味単語 / 機能的MRI |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、子どもの読字活動時の脳反応について、近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)と機能的MRIを用いて明らかにすることである。課題は、無意味単語の速読課題、単語の逆唱課題、物語の音読および黙読課題の4種類である。読字能力を反映する各課題遂行速度(単語数/分)と局所脳血流変化量との関係性を解析し、読字が苦手な子どもと得意な子どもの脳活動の差異を明らかにする。経年的に同検査を施行し、子どもの読字能力の習熟過程に伴う脳活動変化についても明らかにする。さらに、読字が苦手な子どもに対してはトレーニングを行い、その効果をNIRSおよび機能的MRIを用いて評価する。
|
研究成果の概要 |
発達性読み書き障害(読字障害)の病態解明のため、読字障害を有する小学1年生10名と定型発達児小学1年生12名に音読・黙読時の左大脳半球の血流動態について近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)を用いて解析を行った。左大脳半球に24ch装着。定型発達全例の結果、音読時・黙読時ともに左前頭前野外側部および左下後側頭部にて酸素化ヘモグロビン(oxy-Hb)濃度が上昇した。読字障害児は、同部位のoxy-Hb濃度上昇が乏しく読字障害児群におけるBroca野および左下後側頭部のoxy-Hb濃度は定型発達児群に対し有意に低下していた。読字障害児群においては、左頭頂部でoxy-Hb濃度の有意な上昇を認めた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
定型発達児では音読時・黙読時ともに、Broca野および左下後側頭部にてoxy-Hb濃度の上昇を認めたが、読字障害児群におけるBroca野および左下後側頭部のoxy-Hb濃度は、定型発達児群と比べ有意に低く、左頭頂部でoxy-Hb濃度の有意な上昇を認めた。1年生の定型発達児は、chunkingが可能で、左下後側頭部が活動していたが、読字障害児では逐次読みがみられ、decodingに関与する左頭頂部が活動していた。また、読字障害児においては、努力性の読みを裏づける代償的経路であるBroca野の活動が、乏しかった。読字障害の評価にNIRSが有用であることが明らかになった。
|