研究課題/領域番号 |
19K12766
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
|
研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
岡田 容子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 研究技術員 (20793219)
|
研究分担者 |
藤原 成芳 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (50365425)
村山 正承 関西医科大学, 医学部, 講師 (60737675)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 認知症 / 神経再生 / 神経細胞移植 / コリン作動性神経 / ヒト核蛋白陽性神経細胞 / 内側中隔 / ブローカの対角帯垂直部 / 再生医療 / 認知機能 / 神経移植 / コリン神経 |
研究開始時の研究の概要 |
認知症は脳神経細胞の損傷・欠損により認知機能に障害が生じる疾患である。現在用いられている治療方法は症状の改善を目的とした対症療法であり、損傷した神経が再生することがないため根治療法の開発が求められている。我々は神経細胞移植により認知症モデルマウスの認知機能が改善すること、神経細胞が再生することを見出している。しかし、その再生機構や再生した神経の機能についてまだ不明な点が多く残されている。そこで本研究では、神経細胞移植による神経再生機構の解明を試みる。
|
研究成果の概要 |
認知症モデルマウスにヒトiPS細胞由来神経細胞の移植を行うと、皮質と海馬にヒト核蛋白陽性のコリン作動性神経とGABA作動性神経が生着し、海馬コリン神経の起始核である内側中隔(MS)とブローカの対角帯垂直部(nBD)にマウス由来の内因性のコリン作動性神経細胞の出現とヒト核蛋白陽性のコリン作動性神経が混在して出現することを見出した。さらに認知機能の改善が見られた。このMSとnBDに出現したヒト各タンパク陽性コリン作動性神経の出現が移植マウスにおける認知機能の改善に関わることが期待される。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルツハイマー病(AD)は加齢に伴う認知症の一種であり後天的に知覚機能が失われ、物忘れといった記憶障害や行動、心理症状(徘徊、攻撃的言動、抑うつ、妄想)といった周辺精神神経症状をはじめとする症状によって日常生活に支障を来し社会的に問題となっている。発症後の細胞消失の進行機構はまだ不明な点が多く、さらに中枢神経組織は有効な神経再生が生じ難いため、治療及び、発症後期に対する有効な治療法は乏しい。私たちの報告は、神経細胞移植が認知症の新しい治療方針につながる点で意義深い。
|