研究課題/領域番号 |
19K14125
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
北山 夕華 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (30547790)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 多文化教育 / 文化に応じる教育学 / 教師教育 / 社会正義 / ノルウェー / シティズンシップ / 移民 / 文化に応じる教授法 / 比較研究 / カリキュラム / 教師教育者 / シティズンシップ教育 / 文化的多様性 / 多文化 / マイノリティ教員 / ケアの倫理 / 多様性 / 多文化コンピテンシー / 多文化主義 / 教育政策 / 多様性コンピテンシー / 教員養成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、多文化共生に資する教員養成や教養プログラムのあり方を明らかにすることを目的としている。本研究では、多文化共生社会において必要なスキルである多様性コンピテンシーに注目し、(1)日本とノルウェーの教員養成プログラムが、多様性コンピテンシーにどのように対応しているか (2)教員養成課程以外の学生に対し、多様性コンピテンシーを育成する機会がどのように提供されているか (3)学生および (4)担当教員が大学のプログラムを多様性コンピテンシーの視点からどう捉えているかについて分析する。これらを通じ、こんにちの多文化共生に資する大学教育のあり方を明らかにし、実質的な提言を行うことを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、多文化共生に資する教師教育および教養プログラムのあり方を明らかにするため、政策分析、カリキュラム分析、インタビュー調査を通じ、多角的な考察を試みた。 その結果、(1) ノルウェーにおいては、2020年のカリキュラム改革から、多文化社会を前提とした教育政策がより明確化したこと、(2) 文化的多様性に応じる教育研究においては、批判的教育学とその周辺分野が影響を与えていること、(3) 教師教育者の専門性や問題意識に基づく柔軟な実践が行われていること、(4) 多様な背景を持つ教師採用が進んでいること、(5)教育政策への新自由主義の影響は限定的であること等が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、同化主義教育から多文化主義へと転換してきたノルウェーに焦点を当てることで、子どもの多様性に対応した教育政策および実践について、その具体を明らかにすることを試みた。本研究の学術的意義は、多文化社会に対応した政策と、実際の教育現場における実践との双方を検討した点にある。また、ノルウェーの政策の変遷や、教師・教師教育者の工夫や葛藤についての本研究成果は、日本の今後の教育を検討していくにあたっても重要な示唆を与えるものと考えられる。加えて、研究成果を日本語と英語の両方で、学術論文だけでなく書籍の形でも発表することで、国内外の研究者、教師、学生にも成果を還元することが期待される。
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