研究課題/領域番号 |
19K15621
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
廣瀬 大祐 金沢大学, 物質化学系, 助教 (60806686)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ポリアセチレン / らせん誘起 / 記憶 / 不斉増幅 / ビフェニル |
研究開始時の研究の概要 |
分子キラリティの識別は、光学異性体が異なる薬効を示す医薬・農薬分野において不可欠な分析技術である。本研究では、CD情報をラセン構造に記憶可能なラセン高分子CDプローブが示す、効率的な相互作用が期待できるが通常のCD測定が困難な超濃厚状態の誘起CDを、希釈した後に間接的に観測可能な特性を基に、高感度センシングおよび高難度キラル化合物のセンシングに関する研究を行う。
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研究成果の概要 |
キラルセンシングは、生体に作用する医薬・農薬分野において不可欠な技術であるだけでなく、不斉の起源を明らかにするためのツールとしても有用である。今回、ラセン記憶特性を示すポリフェニルアセチレン誘導体をCDプローブとして用いることで、従来法では正確な評価が困難な固体状態でのキラル蒸気検出や、検出が困難な微量もしくは極低光学純度のキラル化合物のキラルセンシングに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アミノ酸には鏡像関係にあるL体とD体が存在するにも関わらず、天然に存在するアミノ酸の殆どがL体で構成されている現象をホモキラリティーといいます。それに基づき生体は医薬品等の鏡像異性体間で異なる応答性を示すため、その正確な評価法の開発は重要です。さらに、なぜホモキラリティーを形成したかを解き明かすために鏡像対称性が破れる原因となる微小のキラリティの検出手法も等しく重要です。今回、キラル情報を記憶可能ならせん状高分子を用いて、従来正確な評価が困難であったキラル蒸気の固体状態での正確な評価や、従来法では検出困難な低光学純度サンプルの検出に成功しました。
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