研究課題/領域番号 |
19K16195
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45010:遺伝学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
豊田 峻輔 大阪大学, 医学系研究科, 招へい研究員 (10727415)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 脳 / 遺伝子 / 双子 / fMRI / エピジェネティクス / 遺伝 / 多様性 / DNAメチル化 / 一塩基多型 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本国内で最大の医学系双子レジストリである大阪大学ツインリサーチセンターの協力のもと、遺伝情報が同一な一卵性双生児ペアに着目することで、双生児ペア間において類似または差異のあるエピジェネティック遺伝子の探索を行い、関連する生理機能や疫学情報、国際比較などを行う。これによって、ヒトのエピジェネティックな多様性の機能的意義を明らかにし、疾患の原因解明や予防医学に貢献する新たな知見の創出を目指す。
|
研究成果の概要 |
近年、エピジェネティックな多様性の重要性が示唆されているが、脳の個性との関連性についてはまだ不明な点が多い。そこで本研究では、自然な動画を視聴中の双生児を対象に、機能的磁気共鳴画像法を用いた脳活動計測と、全脳レベルのマルチボクセルの活動パターン解析を行った。その結果、自然な視聴覚情報の脳内表現において、皮質と皮質下を含めた広範囲の脳領域が遺伝的影響を受けていることが示唆され、査読前論文として発表した (Nishida, Toyoda et al., 2021, Research Square)。DNAメチル化や塩基多型のデータ収集も進めており、関連性についての解析は今後の課題である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私たち生物は独自の遺伝子と経験によってそれぞれ異なる個性を獲得する。双生児研究は、遺伝子がほぼ100%同一な一卵性双生児と、約半分が似ている二卵性双生児を比較することによって様々な表現型における遺伝と環境の要因を解析することが可能である。本研究では、日常生活に近い自然な動画を視聴中の双生児を対象に脳機能イメージングと活動パターンの解析をすることで、広範囲の脳領域が遺伝的影響を受けていることを明らかにした。本研究の成果は脳の個性化の理解に貢献することが期待される。エピジェネティックな多様性や分子機構との関連性についてはより大規模なさらなる研究が必要であることが示唆され今後の課題である。
|