研究課題/領域番号 |
19K16993
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 愛知医科大学 (2021) 東海大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
梅本 佳納榮 愛知医科大学, 医学部, 助教 (80824945)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 経穴 / 血管枝 / レイノー現象 / 前脛骨動脈 / 末梢神経 / 深腓骨神経 / 足背動脈 / vascular branch |
研究開始時の研究の概要 |
四肢末梢の動脈が発作性に攣縮して末梢循環障害が起こり、チアノーゼ、冷感、疼痛を自覚するレイノー現象は、しばしば難治性である。レイノー現象に対する治療として、保存療法、血管拡張剤の投与、物理療法、胸腔鏡下交感神経切除術などが行われているが、患者の満足が十分得られる治療法はない。これまで同現象に対して経穴に鍼灸刺激を行うことによる鍼灸治療の有用性が報告されているが、特に足趾レイノー現象に対する治療法は確立されていない。そこで、本研究は下肢の経穴と動脈に分布する脊髄神経との解剖学的位置関係を明らかにして、足趾レイノー現象に対する鍼灸治療法を確立することを目的とする。
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研究成果の概要 |
動脈に分布する脊髄神経の枝を血管枝と呼び、血管の収縮に関与すると考えられている。鍼灸臨床において、足趾のレイノー現象に対し、第1・2中足骨底間に位置する太衝穴が用いられる。本研究は、解剖実習体を用いて、足背に分布する神経から分岐する血管枝と太衝穴との関係を調査した。 その結果、深腓骨神経内側枝の血管枝は足背動脈に分布し、交感神経線維を含むことが明らかとなった。また、血管枝は太衝穴に限局していた。本研究では、太衝穴は解剖学的にも特異的な部位であることを示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
四肢末梢の動脈が発作性に攣縮して末梢循環障害が起こるレイノー現象は、しばしば難治性である。レイノー現象に対する治療として、保存療法、物理療法、胸腔鏡下交感神経切除術などが行われているが、患者の満足が十分得られる治療法はない。同現象に対して経穴に鍼灸刺激を行うことによる鍼灸治療の有用性が報告されているが、特に足趾レイノー現象に対する治療法は確立されていない。本研究は経穴と動脈に分布する脊髄神経(血管枝)との解剖学的位置関係を検証し、血管枝が太衝穴に限局することを明らかにした。 これまで、経験的に掌握された疾病の反応点であり治療点でもある「経穴」の有用性を解剖学的視点から証明することができた。
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