研究課題/領域番号 |
19K17570
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
藤末 昂一郎 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (10779151)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 急性冠症候群 / 免疫チェックポイントタンパク / 動脈硬化 / 冠動脈疾患 / PD-L1 / PD-1 / 血管内皮機能 |
研究開始時の研究の概要 |
冠動脈疾患患者において次の項目と血球のPD-1、PD-L1発現および血清中の可溶性PD-1、PD-L1値との関連性を調べる ①冠動脈病変の重症度を表すSYNTAX scoreやGensini score ②冠動脈血管内超音波(IVUS)で評価した冠動脈プラーク容積 ③炎症マーカーと炎症性サイトカインの血中濃度 ④非侵襲的末梢血管内皮機能検査であるReactive hyperemia peripheral artery tonometry (RH-PAT)で評価した血管内皮機能
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研究成果の概要 |
冠動脈疾患には免疫機構が関与しているが、それを制御する免疫チェックポイントタンパクであるProgrammed death-1 (PD-1)、Programmed death-ligand 1 (PD-L1)の役割は分かっていない。本研究では冠動脈疾患におけるPD-1, PD-L1の関与を調べた。 急性冠症候群患者では慢性冠症候群患者よりも血清PD-L1値が高値であった。また冠動脈疾患患者においてsPD-L1が高い集団はそうでない集団と比較して心血管イベントが高率に発生した。 以上からPD-1, PD-L1は冠動脈疾患の新たなマーカーおよび予後予測因子となりうることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、PD-1やPD-L1は悪性疾患の病態、治療において注目されている分子であるが、動脈硬化においてもその病態に炎症が深く関わっており、特に急性冠症候群の発症に密接な関連がある。急性冠症候群の病態にPD-1、 PD-L1が何らかの役割を担っている可能性があるが未だ解明されていなかった。 本研究結果からPD-1, PD-L1の冠動脈疾患における病態や予後との関連性が明らかとなり、新たなバイオマーカーになりうるとともに、新たな治療ターゲットとなる可能性がある。
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