研究課題/領域番号 |
19K17657
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
山本 佑樹 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 展開医療研究部, 研究員 (10812133)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 組織幹細胞 / 肺癌 / 肺線維症 / オルガノイド / 幹細胞 / 肺胞 / シングルセル / 空間オミクス / 肺気腫 |
研究開始時の研究の概要 |
肺気腫・肺線維症・肺癌といった難治性呼吸器疾患において、呼吸を行う場である肺胞の「幹細胞」とされるⅡ型肺胞上皮細胞の異常が病態形成において重要な役割を果たすことが分かってきた。しかし、それらの研究はマウス疾患モデルを中心に行われており、実際のヒトの細胞ではどうかは不明な点が多い。本研究では、実際の臨床検体の解析を行うことで、「幹細胞」の異常がこれら難治性疾患とどのような関連があるのかを解明し、今まで知られていなかった新たな病因やバイオマーカーを探索する。
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研究成果の概要 |
本研究では、肺組織幹細胞の挙動を疾患病態との関連性に着目して解析することで、呼吸器疾患領域において、「組織幹細胞異常」の観点による新たな分子生物学的分類軸の創出に向けた端緒となる研究を目指した。特に、肺癌の臨床検体に着目し、臨床サンプル取得から肺組織幹細胞マーカーに着目した組織切片の解析を行い、腫瘍サンプルにおけるマーカー発現を確認できた。さらに、空間オミクスにより、病変不均一性や特定のニッチなどに着目した解析が可能になった。また、肺癌臨床検体からオルガノイドを作成する手法を確立し、異常な幹細胞ニッチや構成細胞群について詳細に解析することが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通して、最近の肺幹細胞研究をリードする技術である先端的オミックス解析とiPS細胞モデルより得られた知見を、臨床検体をベースに融合させることが出来た。この研究により、肺胞幹細胞機能不全に基づく疾患スペクトラムの一端が解明され、将来的には共通ターゲットを標的とした疾患横断的治療への応用などが考えられ、今後急速にニーズが高まると想定されているプレシジョンメディシンへの貢献が期待できる。
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