研究課題/領域番号 |
19K17826
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
中嶌 圭 山梨大学, 大学院総合研究部, 臨床助教 (20447709)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 悪性リンパ腫 / 解糖系 / ヘキソキナーゼ2 / NF-κB / AMPK / バーキットリンパ腫 / SIRT1 / NF-kB / ヘキソキナーーゼⅡ / メトホルミン / HexokinaseⅡ(HXKⅡ) / NF-kB / HIF / へキソキナーゼ / 抗がん剤耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
悪性リンパ腫を特徴づける2つの分子病態は、NF-kB経路の異常活性化と解糖系亢進である。NF-kBの異常活性化は低酸素応答転写因子HIFを介してHXKIIの発現を誘導する一方、HXKⅡは解糖系を亢進させることにより、NF-kBの制御分子であるIKKを活性化することを予測している。このループを介して過剰発現されたHXKIIがアポトーシス抑制やオートファジー制御を招き、腫瘍細胞の薬剤耐性が生じているのではないかと考えている。この問いに対し基礎的な細胞生物学的解析と臨床検体を用いた病理学的解析によりアプローチする。さらに、HXKⅡの制御によるリンパ腫の治療抵抗性の解除の可能性についても探求を進める。
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研究成果の概要 |
B細胞性リンパ腫細胞株ではc-MYC、NF-κB-p65リン化を介したHIF1によるHexokinase2:HK2発現誘導、再発難治リンパ腫のキードラッグであるシスプラチンへの耐性が見られた。HK2発現とNF-κB-p65リン化のポジティブフィードバック機構の解明のためAMPKに注目した。低グルコース環境、ビグアナイド系糖尿病薬メトホルミンはAMPKのリン酸化をもたらし、メトホルミンはNF-κBの脱アセチル化(acetyl K310)に引き続いて脱リン酸化(p65 Ser536)をもたらした。AMPKのリン酸化を起点としたポジティブフィードバック機構が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
再発難治の悪性リンパ腫では近年新規治療薬や移植細胞治療により治療成績は改善してきているが薬剤が高額であったり、地理的な問題で治療施設へのアクセスが限られてしまう場合もある。既存の薬剤の組み合わせ等で解糖系による抗がん剤耐性を解除することができれば、難治患者においても治療成績を向上させることができると考えられる。
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