研究課題/領域番号 |
19K18731
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
牧野 琢丸 岡山大学, 大学病院, 助教 (50648706)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | MACC1 / recurrence / glottic cancer / サイトカイン / がん遺伝子 / 早期声門癌 / 再発 / 頭頸部癌 |
研究開始時の研究の概要 |
Metastasis-associated with colon cancer 1は、PI3K/AKTシグナル経路を介してさまざまな悪性腫瘍の病態に関与している。しかし、頭頸部癌とMetastasis-associated with colon cancer 1の関連については報告がない。本研究では、頭頸部癌患者を対象に、PI3K/AKTシグナル経路に関する因子の網羅的な解析を行うとともに、検出された因子と治療効果などの臨床因子との関連を検討する。また、頭頸部癌モデルマウスを用いて、AKTの関連因子の発現を調べる。以上により、頭頸部癌に対する新規治療法やバイオマーカーの確立を目指す。
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研究成果の概要 |
MACC1はHGFreceptorをコードする遺伝子METを転写標的とし、PI3K-Akt経路のシグナル伝達に作用し、癌細胞の浸潤・転移に寄与していると考えられる。様々な癌腫においてMACC1遺伝子が予後因子となる報告がみられるが、頭頸部癌での報告はまだない。 Bussinkらは、頭頸部癌の放射線抵抗性とPI3k-Akt経路の活性化が関連していると報告している。MACC1陽性例ではPI3K-Akt経路が活性化していると考えられるため、MACC1陽性は放射線抵抗性の危険因子となり得る。我々は早期声門癌においてMACC1が陽性であれば、RT、CRT後に有意に再発を来たしやすいことを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
早期声門癌においてMACC1が陽性であれば、RT、CRT後に有意に再発を来たしやすいことを確認した。MACC1陽性例は放射線抵抗性が高かったことが再発を来しやすい一因ではないかと考えられた。本検討において再発症例はRT単独症例のみでCRT症例では認められなかった。これは化学療法を追加したことで、放射線治療抵抗性があるものの治療強度が上がり根治し得た可能性が考えられた。 MACC1陽性の声門癌ではより放射線抵抗性が強いことが推察されるため、治療強度を上げたCRTを行うことで再発を防げる可能性も考えられ、今後のさらなる検討が必要と考えられた。
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