研究課題/領域番号 |
19K21829
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分11:代数学、幾何学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三枝 洋一 東京大学, 大学院数理科学研究科, 准教授 (70526962)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | パーフェクトイド空間 / Gross-Zagier型公式 / 志村多様体 / Rapoport-Zink空間 / 数論的交叉数 / Gross-Zagier公式 |
研究開始時の研究の概要 |
無限レベルRapoport-Zink空間に対する「無限レベル版の数論的基本補題」という新しい公式を定式化し,証明する.さらに,その公式と相対跡公式を組み合わせることで,Bertolini-Darmonによるリジッド解析的Gross-Zagier公式を一般化し,そのBeilinson-Bloch-Kato予想への応用を行う.Lubin-Tate空間やモジュラー曲線といった比較的扱いやすい対象から研究を始め,得られた定式化を段階的に一般化することを目指す.
|
研究成果の概要 |
当初の目標は,パーフェクトイド空間の理論を用いて数論的基本補題という予想を研究するというものであった.研究を開始した年に,Wei Zhangによって数論的基本補題が解決されたため,少し目標を変更して研究を進めた.ユニタリ型志村多様体のTate予想に関する研究,Darmon-Rotgerによるp進Gross-Zagier公式を一般化する研究に取り組み,重要な着想を得たが,具体的な成果に至るためには,さらに研究を積み重ねる必要がある.また,Fargues-Scholzeによる局所Langlands対応と従来の局所Langlands対応の関係について,斜交群Sp(6)の場合に成果を得た.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ユニタリ型志村多様体のTate予想に関する研究,p進Gross-Zagier公式を一般化する研究は,BSD予想の一般化であるBeilinson-Bloch-加藤予想への貢献に直接結び付くものである.本研究によって得たアイデアにより,研究を進めるべき方向性が明確になったため,近い将来に具体的な成果が得られることが期待できる.また,局所Langlands対応に関する成果は,Fargues-Scholzeの構成が正統的なものであることを保証するとともに,局所志村多様体のエタールコホモロジーの決定という,従来から興味を持たれてきた問題にも応用を持つものである.
|