研究課題/領域番号 |
19K22213
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
桑折 道済 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (80512376)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | ホルミウム / ランタノイド元素 / 磁性液晶 / カラムナー液晶 / ランタノイド / 液晶 / 自己組織化 / 磁性 |
研究開始時の研究の概要 |
常温で駆動する次世代磁気デバイス開発に向け、磁場を取り去った後も残留磁化を示す‘強磁性’を常温で発現する材料が重要である。我々は、新たな磁性体の開発に向け、高い磁性を示すランタノイド元素を複合した材料開発を行なっている。本研究では、自己組織化的に組み上がる液晶の秩序性を利用し、ランタノイド元素に高い配向秩序性を付与し、低エネルギープロセスで常温強磁性体を作製する新たな概念の確立に挑戦する。
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研究成果の概要 |
我々は、新たなソフト磁性体の開発に向け、ランタノイド元素の中で最も高い磁性を示すホルミウムに着目した研究を行なっている。本研究では、自己組織化的に組み上がる液晶の秩序性を利用し、ホルミウムに高い配向秩序性を付与した常温磁性体の作製を目指して研究を行った。ホルミウムとβ-ジケトン型配位子を用いて作成した錯体は自発的にカラム状液晶を形成し、室温でネオジウム磁石に瞬時に応答する優れた磁気特性を示した。分子設計により、低エネルギープロセスで元素を高秩序に配向したカラム状集合体の発現指針を見出すことに成功した。今後これらの材料のより詳細な設計により、より磁気特性に優れた材料の作成が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究期間においては、最終的な目的であった室温強磁性の発現には至らなかったが、分子設計により、低エネルギープロセスで元素を高秩序に配向したカラム状集合体構造の発現指針を見出すことができた。さらに、配位子の設計によって、カラム状液晶に加えて、ホルミウム中心元素とする双連続キュービック液晶を形成できる条件も合わせて見出した。今後これらのホルミウム含有液晶を基盤とする材料の詳細な設計により、より磁気特性に優れた材料の創出が期待される。
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