研究課題/領域番号 |
19K23359
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高橋 文代 北海道大学, 文学研究院, 専門研究員 (00839798)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 認知心理学 / 色彩感情 / 表情 / 色覚 / 視覚 / 感覚 / 表情認知 / 典型色 / カラービジョン / 色彩感 / 色彩 / 感情 / 認知 |
研究開始時の研究の概要 |
色彩が心理に影響を与えること(以下、色彩感情とする)は一般的に受け入れられており、その概念はファッションやインテリアなどに広く活用されている。しかし、色彩感情の具体的な成り立ちや色彩と感情を関連づける要因は科学的に示されていない。本研究では、色彩と感情の関連性を、認知心理学的実験課題を用いて潜在意識的な反応からも科学的に検証する。その結果に基づいて、色彩感情の成り立ちおよび構造を認知心理学モデルを用いて示すことを目的とする。 実験に用いる認知心理学的課題は、特定の感情にはそれにふさわしい色(以下、典型色とする)があること、色彩感情が人間の色覚進化と関連があるという2つの仮説をもとに考案する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、色彩感情(色彩が心理に影響を与えること)を認知心理学的視点からモデル考案するための基盤づくりである。研究は、色彩と感情の関連性に関する実験と、表情判断における顔色の影響実験の2つの様相からなる。後者では、表情の感情価測定実験も実施し、色彩と感情の関連の強さを表情自体の性質から考察した。これにより、文化を問わず普遍的な色彩感情が存在し、その根拠の一つが血流の変化を伴う表情に基づくことを示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、認知心理学実験を軸として遂行したが、その結果は発達心理学、進化心理学、生理心理学(美感、感情研究を中心とする脳科学、視覚科学)、臨床心理学、教育学(心理療法を含む)、哲学、建築やカラーコーディネータなどの実業家など領域を横断して活用、進展させることが可能である。色彩感情に関する研究は、未だ科学的な実証データの基盤が弱いため、本研究の頑強な色彩感情に関する結果は多様な領域の研究の進展に貢献すると考えられる。また、色彩感情研究というテーマで上記のような多領域が連携して研究を行う可能性も投げかける。すなわち、基礎研究分野と応用研究分野の連携へ貢献できる可能性がある。
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