研究課題/領域番号 |
20K07090
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
瀬木 恵里 東京理科大学, 先進工学部生命システム工学科, 教授 (70378628)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | うつ病 / 海馬 / 歯状回 / 神経新生 / ストレス / 成熟 / うつ治療 |
研究開始時の研究の概要 |
海馬は、うつ病は気分の落ち込みを主症状とする疾患であり、その病態の要因の一つとして海馬の機能異常が考えられる。研究代表者はこれまでに、うつ病の治療モデルを用いて、海馬における機能調節を神経新生の促進と成熟神経の成熟度/機能変化の面から明らかにしてきた。しかしながら、その誘導シグナルやこれら変化に対する行動学的意義については、未だ明らかでない。本研究では抗うつ治療が誘導する海馬での新生/分化/成熟シグナルを明らかにするとともに、海馬の活性化がどのような抗うつ行動に寄与するかを明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究ではうつ治療によって誘導される海馬歯状回の機能変化が抗うつ様行動に寄与するという仮説を立て、うつ治療が誘導する海馬での新生/分化/成熟シグナルを明らかにするとともに、行動に及ぼす影響を解明することを目的とした。本研究の解析から、①抗うつ治療モデル電気けいれん刺激の海馬機能調節には、転写因子SRFの活性化が重要である②歯状回の成熟マーカーカルビンジン・デスモプラキンは神経活動、神経新生、抗不安を維持する因子である③ノルアドレナリンーD1受容体を介した新規抗うつシグナルが存在する④うつモデルでは成熟神経マーカーの発現増大が起こる⑤新生神経の生存が不安様行動と関わっていることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、歯状回の神経活性化や神経新生などの機能変化が抗うつ様行動に寄与するとともに、不安行動の表出にも関わることを新たに見出した。今後、成熟神経の刺激応答性を明らかにしていくことが、うつ/不安の治療標的の同定につながるものと期待される。
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