研究課題/領域番号 |
20K08378
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大塚 和朗 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 准教授 (00338443)
|
研究分担者 |
土屋 輝一郎 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40376786)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | クローン病 / オルガノイド / 粘膜治癒 / 体外疾患モデル / 小腸 / ヒト体外IBDモデル |
研究開始時の研究の概要 |
独自に構築したヒト細胞での体外IBDモデルを小腸に応用し、種々のクローン病モデルを構築することで特異的障害機構が解明できると着想した。申請者独自のクローン病患者層別化とクローン病体外モデルを融合させることにより、小腸特異的障害に関する鍵分子の同定を目的とする。将来的には鍵分子を標的とした治療法の開発により、小腸粘膜を直接の標的とした治療の確立が期待でき、クローン病以外の小腸難病にまで展開させることが可能である。小腸内視鏡を多く施行することで小腸粘膜評価法を構築し、且つ豊富な生検検体を活用して基礎研究まで発展させてきた申請者のみに遂行可能であり、独創的で世界的な評価に耐えうる研究と考える。
|
研究成果の概要 |
本研究では申請者独自のクローン病患者層別化と体外モデルを融合させ、小腸特異的障害に関する新規知見を得ることを目的とした。当該期間の研究を通じ、ヒト小腸より腸管上皮細胞を単離し、3次元初代培養法にて小腸上皮細胞を培養しオルガノイドを樹立した。オルガノイドでの炎症刺激受容体の発現を確認し、炎症惹起物質を決定し培養条件を確立した。12週間の炎症刺激後にオルガノイドを回収しRNAを抽出すると共に添加3時間後のオルガノイドと比較検討し、NF-kBシグナルの蓄積を確認した。また、内視鏡生検組織よりオルガノイドを樹立する際に適切な培養条件等についてマトリックス等の観点から検討を行い、新たな知見を蓄積した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた知見・成果を基に、治療薬や病型等により層別化を行ったクローン病患者由来の小腸オルガノイドについて解析を進めることで、炎症環境のみならず生物学的製剤等による治療応答やLRG等の既存の血清バイオマーカー等と小腸上皮障害維持機構・粘膜治癒を規定する因子がいかなる関係を有するのかが明らかとなることが期待できる。さらに同疾患において小腸病変の成立・局在を規定する要因の解析・新規バイオマーカーの同定を進めることも可能となり、小腸粘膜の全層性の寛解を規定する因子等も明らかとなることが期待できる。
|