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脂肪乳剤を用いたエビデンスに基づくOver Dose解毒治療の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K09271
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55060:救急医学関連
研究機関岩手医科大学

研究代表者

杉山 育美  岩手医科大学, 薬学部, 助教 (80509050)

研究分担者 藤田 友嗣  岩手医科大学, 医学部, 講師 (50721974)
佐塚 泰之  岩手医科大学, 薬学部, 教授 (90162403)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード解毒治療 / 脂肪乳剤 / ILE / overdose / 救急 / over dose / Over Dose
研究開始時の研究の概要

本研究は、薬物の大量投与により中毒症状を引き起こすOver Doseの治療に対し、エビデンスが確立されていないままに実施されている静注用脂肪乳剤(ILE)を用いた解毒治療に新たなエビデンスを示すことを目的とする。
そこで、①薬物の物性評価、②解毒メカニズムの解明、③解毒効果の評価、を実施し、ILE治療を迅速かつ効率的に実行可能とするために必要なエビデンスを示すことを第1の目的とし、その結果に基づきILE治療が有効な薬物リストを作成する。本研究テーマは医師が治療方針を即座に決定するための重要な情報となることが示唆され、臨床現場にて必要とされる社会的貢献度の高いテーマである。

研究成果の概要

薬物のOver Doseにより中毒症状を引き起こした患者に対して解毒処置に用いられる静注用脂肪乳剤 (ILE)の作用機序を明らかにすることを目的としている。
ILE併用投与によるアミトリプチリン(Ami)の体内挙動をマウスにて検討した結果、血中Ami濃度はILEを投与した直後に増大した一方、組織中では速やかに減少し、AmiがILEの投与により血中へ移行したことが示唆された。血中に存在するAmiのフリー体は、一時的にILEに捕捉され減少、それに伴い濃度勾配により組織から血中へAmiが移行するというやりとりが経時的に起こり、その間に代謝・排泄が進行し解毒効果を発揮するものと考えられた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

睡眠薬や抗不安薬を意図的に多量摂取する自傷行為の症例は増加傾向にある。薬物中毒の解毒は時間との勝負であり、服用した薬物に対する適切な処置を施すことが求められる。近年、静注用脂肪乳剤を用いた解毒治療の有用性が期待されているが、医師の経験に頼り使用されており、その作用機序が明らかになっていないことが課題である。本研究は解毒治療を適切に、より効率よく実施するために必要なエビデンスを明らかにするものであり、一人でも多くの国民の命を守ることを可能とする社会的な意義が大きい研究であると考えている。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 静注用脂肪乳剤投与によるアミトリプチリンの体内挙動2023

    • 著者名/発表者名
      杉山育美、藤田友嗣、佐塚泰之
    • 学会等名
      日本薬剤学会第38年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 薬物大量摂取に対する解毒を目的とした静注用脂肪乳剤と薬物の結合能評価2022

    • 著者名/発表者名
      杉山育美、藤田友嗣、佐塚泰之
    • 学会等名
      日本薬剤学会第37年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Over Dose治療における脂肪乳剤の解毒メカニズムの初期検討2021

    • 著者名/発表者名
      杉山育美、藤田友嗣、佐塚泰之
    • 学会等名
      第60回日本薬学会東北支部会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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