研究課題/領域番号 |
20K09668
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
辻 俊一郎 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (30601546)
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研究分担者 |
村上 節 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20240666)
井上 登紀子 (長村 登紀子 / 井上登紀子) 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (70240736)
林 香里 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70569251)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 子宮内膜症 / 間葉系幹細胞 / ヒト臍帯由来間葉系細胞 / カニクイザル / 新規治療の開発 / ヒト臍帯 / 間葉系細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
子宮内膜症は霊長類にのみに自然発症し、月経痛、慢性の骨盤痛および不妊症などをきたす頻度の高い疾患である。また、子宮内膜症は骨盤内で慢性的な炎症を惹起する疾患として知られており申請者らも報告してきた。近年ヒト臍帯由来間葉系細胞(UC-MSC)が抗炎症作用を有するため新しい治療資源として注目されている。そこで、子宮内膜症に罹患したサルを用いた実験系において、ヒトUC-MSCによる治療効果を評価することを目的とした。本研究の有効性が示されれば、外科的治療が困難であった深部子宮内膜症等も他臓器損傷なく治療可能となり、妊孕能を温存した全く新しい子宮内膜症の治療法として本邦より世界に発信することができる。
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研究成果の概要 |
子宮内膜症は骨盤内の慢性炎症性疾患である。そこで、子宮内膜症自然発症サルに、免疫調節機能のあるヒト臍帯由来間葉系幹細胞(UC-MSC)を投与し、その治療効果を検討した。投与は静脈内投与、腹腔内投与およびその組み合わせで行った。評価はサルの腹腔鏡検査やCA125という子宮内膜症特有の血清マーカーで行った。その結果、静脈投与では一部軽快する所見も得られたが有意な変化ではなかった。一方、腹腔内投与を行うと顕著に子宮内膜症が増悪する所見を得られた。子宮内膜症の細胞治療としてMSCを使用する際には慎重な検討が必要であり、特に腹腔内投与は行うべきではないと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで子宮内膜症に対する細胞治療として、間葉系幹細胞がその治療資源として注目されてきた。試験管内による実験(in vitro)では、効果があるという報告と効果が期待できないという報告があり結論はでなかった。一方、げっ歯類を使用した子宮内膜症モデル動物では効果を認めたという報告が多い。ただ、これらの動物モデルは子宮内膜移植モデルの域を出ず、真の子宮内膜症の免疫機構としての性質を異にすることが懸念されてきた。そこで、今回子宮内膜症を自然発症したサルを用いることによって、最もヒトに近い動物種で本研究を行うことができたことは、学術的意義がとても高いことを意味している。
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