研究課題/領域番号 |
20K13481
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
馬 騰 京都大学, 経済学研究科, 特定講師 (60869957)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 電力市場 / 再生可能エネルギー / スポット価格 / 価格変動 / 地域間調達 / 日本 / Electricity Market / Renewable Power / Spot Price / Realized Volatility / Japan / Cross-regional Effects / Electric Power Exchange / Spot Market / Renewable Electricity / Regional effects |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、計量経済学的分析によって、日本卸電力市場における再生可能エネルギー(再エネ)電力の導入量がスポット市場の電力価格および価格変動に与える影響を明らかにする。動的な線形計量モデルを用いて、日本の卸電力市場(JEPX)におけるスポット価格および価格変動を再生可能エネルギー電力の導入量などの変数によって分析する。本研究ではスポット価格、再エネを含めた各タイプの電力の供給量、または、固定価格買取制度(FIT)の価格、気温データを用いる。本研究は再エネ電力の導入量の増加が卸電力市場のスポット価格の下落に影響を与えることを予想する。
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研究成果の概要 |
この研究は、不完全競争市場である日本卸電力市場に焦点を当て、再生可能エネルギー電力の市場参入がスポット市場の価格水準と価格の変動性に与える影響について、これまで十分に議論されていなかった日本の電力スポット市場に着目し、再エネのメリットオーダー効果について定量的な分析手法による検証を行った。 また、東北地方の再エネ電力生産が、地域間の電力調達を通じて、東京地方の卸電力市場にもたらす間接的な影響について分析を行い、スポット市場の価格水準と価格変動が地域内と地域外の再エネ電力生産による変化を捉えることに着目した。さらに、再エネ電力生産がスポット市場に与える影響の電力需要による変化について検討を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は、地域ごとの電力の需給バランスの変化により、再エネがスポット市場に与える影響が異なるのかについて検証を行った。スポット市場価格を安定させるため、再エネの出力安定性の向上以外にも、再エネ出力制御の対策と地域間電力調達の活用が必要とされることを指摘した。 また、地域内の送電設備の増設、地域間連系線の増強、マーケットプレミアム制度の導入、バランシング市場と時間前市場の利用拡大により、再エネの市場安定化効果のさらなる拡大を期待できることを指摘した。 研究成果により、再エネ電力の導入による卸電力市場の価格変動特徴を考察し、日本における再エネの普及に貢献、日本の電力自由化改革に資することである。
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