研究課題/領域番号 |
20K13547
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
菊池 雄太 立教大学, 経済学部, 准教授 (00735566)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 経済史 / グローバル / 消費 / 流通 / 市場 / コーヒー / 砂糖 / ドイツ / グローバル経済 / グローバルヒストリー / アトランティック・ヒストリー / ドイツ経済史 / 商業史 / 市場史 / 農村史 / 消費史 / プロト工業化 / グローバル化 / 大西洋経済 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,18世紀ヨーロッパで急速に進展した経済のグローバル化が,アメリカやアジアに直接関係していた海洋諸国だけでなく,大陸内陸地域にも及んでいたか,いたとすればどの程度の深度と規模であったのかを明らかにするものである。具体的には,内陸ドイツ地域における海外輸入物産の流通と消費の展開を,ザクセン地方の事例から明らかにする。これは,辺縁のグローバル化を地域社会の日常生活レベルから見通す実証研究である。従来の貿易量の変動といったマクロなアプローチではなく,中小都市や農村などへの地域的流通や消費の状況などに注目するミクロな分析を行うことが特徴である。
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研究成果の概要 |
ヨーロッパ経済のグローバル化が進展した18世紀に,内陸ドイツ地域で砂糖やコーヒーなどの海外輸入物産がどれほど,どのように流通し消費されたのかを明らかにするために,ザクセン地方を事例として,文書館一次史料の分析に基づく研究を行った。 輸送規模,間接税課税,価格情報などに基づく数値データに,商人の請願文書や流通・消費政策関連文書などを加えた分析により,18世紀後半に輸入品規制が緩和される中で流通・消費が拡大したことを明らかにした。成果は国内外への口頭報告に加え,海外ジャーナル投稿論文にまとめた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在も進行する経済グローバル化の歴史的過程を紐解くと,18世紀にヨーロッパ諸国が展開したアメリカ大陸やアジアとの貿易は重要な発達期として位置づけられ,多くの研究が蓄積されてきた。しかし,従来の研究はアメリカ植民地およびアジア諸国と直接関係をもった西欧海洋諸国に対象が集中してきた。それに対して本研究は,中欧内陸部に位置するドイツ・ザクセン地方において,18世紀の経済グローバル化の社会経済的・制度的影響がどれほど及んでいたのかを測定し,世紀後半に規制緩和と流通・消費の拡大が進んだことが判明した。これにより,辺縁地域における経済グローバル化が明らかになった。
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