研究課題/領域番号 |
20K17554
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
深澤 賢宏 広島大学, 自然科学研究支援開発センター, 研究員 (80734285)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ADAM32 / 低酸素 / m6Aメチル化 / IGF2BP2 / Harmine / RNA修飾 / m6A / アポトーシス / 肝芽腫 / 固形がん / 小児がん |
研究開始時の研究の概要 |
肝芽腫の治療成績は向上してきているが、未だに難治な症例もある。そこで、詳細な分子機構に基づく、安全でより治療効果の高い新たな分子標的薬の開発が望まれている。我々はこれまでに、肝芽腫において特異的に発現する分子としてADAM32を見出し、肝芽腫細胞株においてその細胞機能を検討し、がん遺伝子としての役割を持っていることを明らかにしてきた。そこで、本研究では、肝芽腫におけるADAM32の発現と機能を制御する方法を明らかにし、治療法開発への応用展開することを目的とする。これらを明らかにすることで、副作用が少なく効果的な治療法開発に繋がる可能性がある。
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研究成果の概要 |
肝芽腫は治療成績が向上してきているが、未だに難治な症例もあり、治療後の晩期障害も大きな問題である。我々はこれまでにADAM32が肝芽腫細胞において特異的に高発現してがん遺伝子の役割を担っており、分子標的となる可能性を示してきた。本研究ではADAM32の制御機構に関して、固形がんの微小環境である低酸素に着目して解析を行った。そして、上流分子IGFP2BP2がADAM32 mRNA発現に重要な役割を担っていることが明らかとなった。また、データーベースの解析からADAM32を制御する分子としてHarmineを見出し、肝芽腫に対して制がん作用を持つことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝芽腫に対してより治療効果が高く副作用の少ない分子標的治療法開発が望まれているが未だ開発されていない。肝芽腫における新規分子標的候補ADAM32に対する制御分子としてIGF2BP2を見出した。また、肝芽腫に対して制がん作用を持つ化合物としてHarmineを見出した。これらADAM32制御を可能とする分子、化合物を発見し、肝芽腫制御の新たな可能性を示した本研究は、肝芽腫における新規治療法開発に貢献すると考えられる。
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