研究課題/領域番号 |
20K23001
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
香林 正樹 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (30880786)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 卵巣癌 / PDX / 3次元培養 / 抗腫瘍効果予測 / 個別化医療 / 卵巣がん / PDXマウスモデル / 卵巣同所移植 / オルガノイド / Explant / 分子標的治療 / 遺伝子改変モデルマウス / 電気穿孔法 / 卵管上皮 / 遺伝子導入 |
研究開始時の研究の概要 |
卵巣がんの病態解明には、卵巣がんが自然発症する遺伝子改変モデルマウス(GEMM)の作製が必須である。しかし従来のコンディショナルノックアウト法はマウスの交配を要するため、莫大な費用と時間を要し、しかも低効率なために容易には行うことが出来ない。この問題を克服するため、電気穿孔法を用いたIn vivo transfection法による卵管上皮への遺伝子導入で、新たな卵巣がんGEMMの作製計画を立案した。ヒト卵巣がんに高確率で認める遺伝子異常を遺伝子改変により導入し、ヒト卵巣がんの発生、病態に近い卵巣がんモデルマウスを作製し、卵巣がんの病態解明と新規治療戦略の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
予後不良な卵巣がんの発生・進展機構を解明し、様々な新薬の抗腫瘍効果を正常な免疫を持つ動物モデルで予測するために、卵巣がんが自然発症する新規の遺伝子改変モデルマウスの作製を目指した。しかし、当初の計画における卵管上皮へ電気穿孔法にて標的遺伝子をノックアウトまたは高発現させるプラスミドを導入するのは非常に効率が悪いことに直面した。そこで研究計画を変更し、我々が既に樹立している数十種類の患者由来腫瘍卵巣同所移植(PDX)マウスモデルを用いて、PDX腫瘍を3次元オルガノイド培養ならびに腫瘍片のExplant培養にて治療薬の抗腫瘍効果を検討するプラットフォームを確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
予後不良な卵巣がんに対する治療薬の抗腫瘍効果を検討するモデルとして、当初の計画を変更したが、患者由来腫瘍卵巣同所移植(PDX)マウスモデルを基に、PDX腫瘍を3次元オルガノイド培養ならびに腫瘍片のExplant培養にて治療薬の抗腫瘍効果を検討する有用な実験系を確立した。我々の卵巣がんPDXモデルマウスは高確率で樹立することが可能であり、一度樹立すればマウス体内にて継代し腫瘍を理論上無限に増幅することが出来る。よって本研究成果により、大量のPDX腫瘍片を用いて多くの候補薬のヒトでの抗腫瘍効果をより正確に再現性を持って確認することが可能となった。
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