研究課題/領域番号 |
21H01946
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中村 貴志 筑波大学, 数理物質系, 助教 (90734103)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 大環状分子 / 多核錯体 / 反応場 / 配位捕捉 / 選択性 / ホストゲスト化学 / 分子認識 / 超分子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、剛直な骨格をもつ大環状多核錯体を活用した高選択性・高活性反応を開拓する。大環状錯体の特定の金属との配位結合で基質の配位性基を捕捉し、配位性基から一定距離にある反応点を別の金属中心に接近させることにより、位置選択的な反応を実現する。また、活性種を内孔で近接して固定する大環状錯体の特性と、錯体ユニット間の効率的な電子移動とを利用し、複数金属の協働的反応による低反応性基質の高効率な変換反応を実現する。
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研究成果の概要 |
本研究では、高選択性・高活性反応の反応場となる剛直な骨格をもつ新たな大環状多核錯体の創製を目的とした。その結果、以下の各項目に関する興味深い成果を得ることができた。(1) 環状六量体パラジウム錯体の直鎖状二座配位子による位置選択的架橋。(2) ピリジルベンゾオキサゾール(pbo)の環状多量体とその多核錯体の反応。(3) ビフェノール骨格をもつ両官能性単量体を用いたsap環状多量体の合成と多核錯体形成。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
数ある反応部位の中から、特定の部位を選択的に変換する合成法の開発は、望みの化合物を効率的に合成するための重要課題である。また、選択的かつ高効率な反応のためには、基質の配向および活性種の相対配置を制御する必要がある。剛直な骨格をもつ新たな大環状多核錯体の創製に成功した本研究は、基質や小分子を結合して活性種を生成して反応を促進する配位サイトを、一定間隔で配置するための新たな方法論を提供した。この成果は、錯体化学のみならず有機化学・薬学など幅広い学術・産業分野に波及効果をもたらす。
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