研究課題/領域番号 |
21H04451
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分14:プラズマ学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
石川 健治 名古屋大学, 低温プラズマ科学研究センター, 教授 (60417384)
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研究分担者 |
田中 宏昌 名古屋大学, 低温プラズマ科学研究センター, 教授 (00508129)
古閑 一憲 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (90315127)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
43,030千円 (直接経費: 33,100千円、間接経費: 9,930千円)
2023年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2022年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2021年度: 23,790千円 (直接経費: 18,300千円、間接経費: 5,490千円)
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キーワード | プラズマ / 液相ラジカル / ラジカル / 電子スピン共鳴 |
研究開始時の研究の概要 |
放電プラズマによる抗腫瘍作用などのプラズマと生体との相互作用に関する新奇現象においては,プラズマが生成するラジカルが起点となり,逐次連鎖反応により次々と別のラジカルが生じ,それらの作用で細胞内代謝に変動が生じている.本研究は「プラズマ生成ラジカルが誘起する逐次連鎖反応はどのように進んでいるか?」に焦点を絞い,プラズマ生成ラジカルを起点とする逐次連鎖反応で生成する複数のラジカルをμs・mmの時空間分解能で検出・解析する.得られた結果を総括し,プラズマが誘起する液相に生じる非平衡反応場内のラジカルの反応と,逐次連鎖的に進行するラジカル誘起反応について体系的にまとめる.
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研究成果の概要 |
本研究では「プラズマ生成ラジカルが誘起する逐次連鎖反応はどのように進んでいるか?」との問いに焦点を絞り,プラズマが溶液内に生成したラジカルを起点とする逐次連鎖反応で生じる複数の『プラズマ誘起活性種』の検出・解析を遂行してきた.液相ラジカルの反応は有機分子の合成・修飾・分解,Ⅰ)官能基の置換,Ⅱ)C3(炭素原子が三つの化合物)からC4, C5への付加,Ⅲ)C2,C1への分解,に大別され,これらの液相ラジカルの反応は,非熱的に連鎖してラジカル発生する.この非平衡に進む化学反応について計測科学の粋を集めることによって,液相ラジカルの反応の解明した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プラズマバイオ研究において,大気圧低温プラズマが生体に与える作用の学理が探究されており,核心をなす学術的な問いに「プラズマによって細胞内代謝に変動が及ぼされる要因とその作用機構」が投げかけられている.がん細胞死滅などの新奇に及ぼす生体作用の根幹には,プラズマが照射された液相中に生成するラジカルを起因とし,特異に高い濃度でラジカル群によって細胞内代謝変動などに発展する.この未知の機序を解明することによって,プラズマが生成する液相ラジカルの役割を逆手に,その逐次連鎖的に生じる反応の解析から,それらの作用を意図的に引き起こし,細胞内化学反応(代謝)の変動を制御することが可能となった.
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