研究課題/領域番号 |
21K02503
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 愛知淑徳大学 |
研究代表者 |
加藤 智 愛知淑徳大学, 文学部, 准教授 (00619306)
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研究分担者 |
中野 真志 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90314062)
西野 雄一郎 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (00850398)
中村 仁志 岡崎女子大学, 子ども教育学部, 助教 (30881560)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 総合的な学習の時間 / 総合的な探究の時間 / 非認知的能力 / 社会情動的スキル / 認知的能力 / 知性 / 情動 / 社会性 / 開発的研究 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、非認知的な能力に関する近年の心理学及び教育学の研究成果を踏まえ、非認知的な能力の育成に資する総合的な学習(探究)の時間の指導法と評価方法を解明し、認知的な能力及び非認知的な能力の双方の育成に効果的なモデルプランを開発する。 具体的には、「サービス・ラーニング」(Service-Learning)の知見や、「探究型学習」(Inquiry-Based Learning)に関する研究手法を援用しながら、総合的な学習(探究)における非認知的な能力の育成に資する指導法と評価方法を解明し、モデルプランを開発し、アクションリサーチを通して実証的に検証する。
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研究実績の概要 |
これまでの代表者らの研究によって、総合的な学習(探究)の時間が育成する非認知的な能力については明らかになっていたものの、総合的な学習(探究)の時間が、あらゆる学力階層の児童生徒に対して効果があるのかについては明らかとなっていなかった。そこで、総合的な学習(探究)の時間が育成する非認知的な能力と学力階層との関係性について分析・考察した。その結果、主観的学力評価において、学校の学習に対する自信が低い「学力低群」に分類される児童生徒においても、総合的な学習(探究)の時間が非認知的な能力の育成に効果的であること、そして、学力低群の児童生徒の方が、主観的学力評価において学校の学習に対する自信が高い「学力高群」に分類される児童生徒よりも、総合的な学習の時間による非認知的な能力の育成への影響が大きいことが分かった。このことから、学校の学習に対する自信が低い児童生徒ほど、総合的な学習(探究)の時間が非認知的な能力を育成する貴重な機会となっていることが明らかとなった。 また、非認知的な能力と認知的な能力の関係性を明らかにするために、「情動」「社会性」「知性」から理論的な分析・考察を行った。この研究において、非認知的な能力と深い関わりのある情動や社会性は、認知的な能力と深い関わりのある知性を含んでいることが明らかとなった。この知見から、今後の研究の課題として、総合的な学習(探究)の時間が育成する非認知的な能力が、認知的な能力や知性にどのような影響を及ぼすのかを具体的に明らかにすること、そして、非認知的な能力と認知的な能力を一体的に育成するための授業原理やカリキュラム開発の原理を明らかにすることが見いだされた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度は新型コロナウィルス感染症の拡大の影響を受け、出張等に支障があったが、その影響も少なくなり、研究会や学会発表、文献収集が実施できるようになったため。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究が主に小学校児童を対象にするものであったことから、今後は中学校及び高等学校における非認知的能力に関する心理学的・教育学的文献の収集と分析・考察に注力するとともに、海外の非認知的能力に関する心理学的・教育学的文献の収集も積極的に行う。
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