研究課題/領域番号 |
21K03641
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
橋口 未奈子 名古屋大学, 環境学研究科, 助教 (80770627)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 始原的隕石 / 金属を含む有機化合物 (MOC) / 不溶性有機物 (IOM) / 水質変質 / 熱変成 / 水質変質度とMOC存在量の関係 / 隕石有機物 / 金属を含む有機化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
始原的隕石には最大数wt%の有機物が含まれているが,その形成や進化過程については未だ議論の最中である。本研究は,隕石有機物の化学進化を紐解くことを目的とし,始原的隕石に含まれる金属原子と有機分子から構成される物質 (Metal-containing organic compounds: MOC)に着目した研究を展開する。これは,鉱物と有機物が相互に作用して形成された物質と考えられる。本研究では,始原的隕石中のMOCの描像を明らかにし,MOCが,隕石有機物の化学進化,特に高分子化過程にどのような影響を及ぼしたのかを明らかにすることを試みる。
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研究実績の概要 |
隕石試料中の金属を含む有機化合物 (MOC)の形成過程,地球外有機物の形成や分子進化との関連,影響を調べるため,水質変質度と熱変成度の異なる4種の始原的隕石を用いて,MOCおよびIOMの存在量,化学組成を調査した。MOCは,先行研究で存在が確認されているMgを含む有機化合物に着目した。 メタノール抽出物の質量分析および,IOMの元素分析により,MOCとIOMの存在量を比較した。IOMの存在量は,隕石母天体における水質変質の度合いと正の相関が見られた。しかし,MOCの存在量は,同じ隕石について複数のフラグメントを分析することで,試料による不均一性も見られ,隕石母天体における水質変質と熱変成どちらにおいても形成した可能性があることが示唆された。さらに,精密質量を用いた解析の結果,水質変質の程度の大きい試料に多く見られるMOCのアルキル同族体系列を複数同定した。これらは,隕石母天体の水質変質によって形成されたと考えられる化合物である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の目的であるMOCとIOMの存在量の比較が進んでいるため。空間分布の調査など,今後分析試料数を増やしていく必要もあるが,自研究室で分析が可能になった試料もあり,組成ごとの存在量の比較により形成過程について推察することが出来ているため。
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今後の研究の推進方策 |
MOCの存在度については試料の不均一性も見られていることや,先行論文では,隕石母天体の熱変成が進むことでMg-CHO組成のMOCが形成されることが示唆されていることを踏まえ,今後,分析試料数を増やす,また,特に,熱変成を経験した隕石についてMOCの空間分布と鉱物との関係性を詳細に調べていく予定である。
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