研究課題/領域番号 |
21K07582
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
影山 俊一郎 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医員 (60644979)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | RIG-I / RNA virus sensor / ISRE / 放射線治療 / 肺非小細胞癌 / Radiotherpy / Type I IFN / Non-coding RNA / Viral Reaction |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的はこれまでほとんど注目されてこなかった放射線照射によって誘導されるRNA sensor pathwayの解明である。既にこれまでの我々の研究でRNA sensor 遺伝子であるRIG-I遺伝子の欠損が放射線誘導免疫応答を大きく低下させることが明らかになっている。 今後はRNA sensorのリガンドの同定や、RIG-I-MAVS以下のシグナル解析を行い、放射線照射からMHC class遺伝子やPD-L1等のkey遺伝子の発現までのメカニズムを遺伝子レベルで明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、放射線治療後によりがん細胞に誘導される免疫応答とRNA sensor pathwayとの関連を調べ、そのメカニズムを解明することを目的とする。これまでの解析で、我々は食道扁平上皮癌細胞株KYSE450, 肺非小細胞癌細胞株A549でRNA sensorであるRIG-I依存的に免疫応答が誘導されることを明らかにした。 さらに我々はRIP-seqによりRIG-Iに結合するRNAがtransporsal element (LTR)であることを同定した。このLTRファミリーは、がん免疫等に関与することや、その活性化が免疫治療抵抗性の解除につながることが報告されており、非常に興味深い発見であった。さらに我々は798Kinase阻害剤ライブラリのスクリーニングから、放射線治療後にmTOR pathway→lTR発現上昇を介してRIG-I pathwayを活性化することを明らかにした。 近年放射線誘導免疫応答にRNA sensor pathwayが関与するという報告は多いが、そのligandや、上流についての知見は少なく、非常に重要な発見である。最後に我々はこのLTR活性化、RIG-I活性化が患者組織で生じることを確認した。single cell RNA seq, 空間的トランスクリプトームによる食道癌患者放射線治療後の組織を解析し、我々が培養細胞で見出したシグナルが放射線治療後の癌組織で活性化していることを確認している。 これらの成果は現在Communication biology, Science Advancesに投稿、revise中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画書通りの進行をしている。
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今後の研究の推進方策 |
現在細胞株を用いた遺伝子機能の解析、患者検体を用いた放射線治療中の癌組織の解析が終了している。また、患者組織内の遺伝子発現変化から放射線治療によりPD-L1だけではんくIDO1, SIRPAといった遺伝子発現が強く誘導されていることを確認している。今後は数理モデル解析を用いてこれらの遺伝子を標的とした新規治療モデルの開発、動物実験による検証を目標に研究を遂行する予定である。
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