研究課題/領域番号 |
21K16686
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山田 和希 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (50756088)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | hip osteoarthritis / cartilage / TNFα / IL-6 / p16 / ADAMTA4/5 / CCN3 / CCN ファミリー遺伝子 / CCNファミリー遺伝子 / 変形性股関節症 / 軟骨細胞 / 老化 |
研究開始時の研究の概要 |
変形性股関節症の発生には股関節の形状をはじめとした様々な因子が関与しているが、老化による影響については十分に解明されていない。我々の先行研究において、軟骨組織の発生・分化・再生過程において多様な生理機能を持つCellular Communication Network Factor (CCN)ファミリー遺伝子のうち、CCN3が関節軟骨の老化に大きく関与していることが明らかにされた。本研究では、CCN3が股関節の軟骨細胞の老化による加齢変性を促進するか?また、CCN3による細胞老化の制御により股関節の軟骨変性・破壊を抑えることができるか?という問いを明らかにする。
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研究成果の概要 |
今回我々はCCN3の発現上昇が変形性股関節症(OA)を誘発するという仮説のもと、発症要因としてあげられる加齢、荷重およびCCN3の発現と軟骨組織の変性との関連を、大腿骨頭軟骨組織を用いて解析することを目的とした。ヒト股関節軟骨組織では荷重、非荷重に関わらずOA群でOA関連因子やCCN3 mRNAの有意な上昇を認め、組織染色でも同様であった。また、CCN3 mRNAと近傍組織のMankin scoreに正の相関が観察された。CCN3 Tgの大腿骨頭では早期より関節変性を認め、大腿骨頭初代培養軟骨細胞で、CCN3とOA関連マーカーの有意な発現上昇が遺伝子発現および免疫染色で認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究より、変形性股関節症の有無、さらには重症度とCCN3の発現には相関があるが、年齢やメカニカルストレスとにはないことが示唆され、股関節の軟骨細胞におけるCCN3を介した関節変性に関する分子メカニズムの一部が解明された。本研究結果により、変形性股関節症の発生と進行防止に対する新しい治療法の確立につながる可能性があると考えられる。
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