研究課題/領域番号 |
21K19845
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分63:環境解析評価およびその関連分野
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
藤原 進 京都工芸繊維大学, 材料化学系, 教授 (30280598)
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研究分担者 |
中村 浩章 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (30311210)
阿蘇 司 富山高等専門学校, その他部局等, 教授 (30290737)
米谷 佳晃 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 光量子科学研究部, 主幹研究員 (80399419)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 分子動力学シミュレーション / 反応力場 / トリチウムの壊変効果 / DNAの水和構造 / OHラジカル / Geant4-DNA |
研究開始時の研究の概要 |
福島での原発事故において、トリチウム汚染水の処理が社会的関心を集めている。トリチウム被曝では、従来の研究で考慮されてきた直接作用と間接作用に加えて壊変効果が存在するにも関わらず、これまで見落とされてきた。本研究では、トリチウム被曝の第三要素「壊変効果」に着目し、置換トリチウムのβ壊変によるDNA損傷の分子機構を分子シミュレーションにより解明する。具体的には、トリチウムの置換部位を特定するための分子動力学(MD)計算とDNAの壊変効果を解析するための反応力場MD計算の組合せにより、置換トリチウムの壊変効果を解き明かす。さらに、置換トリチウムの壊変効果も含めたGeant4-DNAの開発を進める。
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研究成果の概要 |
トリチウム被曝の第三要素「壊変効果」に着目し、置換トリチウムのβ壊変によるDNA損傷の分子機構を分子シミュレーションにより解き明かすことを目指して、トリチウムの置換部位を特定するための分子動力学(MD)計算を行った。その結果、水分子とOHラジカルとでは、DNAの糖水素へのアクセシビリティが大きく異なることが明らかになった。また、MD計算で得られたトリチウムの置換部位に関するデータをGeant4-DNAに実装することにより、間接作用による鎖切断の判定条件の妥当性を検討できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
福島での原発事故において、トリチウムを含む大量の汚染水の処理が社会的関心を集めている。トリチウム被曝においては、第三の要素「壊変効果」が存在するにも関わらず、これまで見落とされてきた。従来見落とされていた壊変効果の分子メカニズムを分子シミュレーションにより解き明かすことを目的とした本研究の成果は、生体の放射線被曝に関する理解の新展開に繋がるという学術的意義だけでなく、生体への放射線影響解析の今後の方向性を大きく変革し得るという社会的な意義も有する。
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