研究課題/領域番号 |
22K16240
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
酒井 晋介 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60817360)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | オートファジー / 解糖系 / 代謝 / 老化 / Rubicon / TFEB / ミトコンドリア / 脂質代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
腎構成細胞の中でも、Podocyteや遠位尿細管細胞における、転写因子Mondoによるエネルギー代謝調節機構(特にオートファジーおよび解糖系との関連)を明らかにし、腎疾患におけるMondoAの役割を検証することで将来的にはオートファジーをターゲットとした薬剤の開発への道筋をつけることを目標に考えている。
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研究成果の概要 |
転写因子MondoAの腎構成細胞における代謝制御機構につき詳細に検討した。MondoA蛋白の腎組織分布の検討では、皮質に有意に染色され、髄質や糸球体への染色性は低かった。Podocyte特異的MondoA不全マウス(KOマウス)の検討では、若年・高齢・糖尿病モデルにおいて組織学的に有意な変化はみられなかったが、単離糸球体の検討で解糖系代謝物であるPyruvateやLactateに変化がみられた。尿細管細胞の評価では、同様のモデルにおいて組織学的変化は認めなかったが、オートファジ―フラックスの有意な低下と、解糖系代謝物に変化がみられた。虚血再灌流において尿細管保護に重要であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MondoAはオートファジーを制御する転写因子として注目されているが、腎組織において詳細な検討を行ったものは初めてである。Podocyteおよび近位尿細管ともにMondoAは解糖系を制御することが明らかになったが、予想に反して解糖系代謝の低い近位尿細管でのMondoAの分子機構が、腎傷害やオートファジー活性につながり、CKDへの進行に深くかかわることが明らかになった。老化において発現変動する蛋白であることから、腎不全の進展を抑制を抑制する新たなターゲット分子として寄与する可能性がある。
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