研究課題/領域番号 |
22K19249
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
大浜 剛 山口大学, 共同獣医学部, 准教授 (50579018)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | PP2A / タンパク質メチル化 / NASH |
研究開始時の研究の概要 |
タンパク質のメチル化の役割については、エピジェネティックな制御機構におけるヒストンのメチル化に関して盛んに研究が行われてきた。メチル化を受けるタンパク質はヒストンだけではないにも関わらず、その他のタンパク質のメチル化に関する情報が極めて少ない。本研究では、PP2Aメチル化レベルの低下がNASHモデルの病態進行を促進する分子機構を解明する。非ヒストンタンパク質のメチル化の病態生理学的な重要性を明らかにすることを通して、エピジェネティクスに留まらないタンパク質メチル化の重要性を提示し、新たな研究領域の創出に寄与する
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研究成果の概要 |
メチオニンはSAMに代謝されることでDNAやヒストンのメチル化を引き起こし、エピジェネティックな制御機構において中心的な役割を果たす。研究代表者はメチル化を受けるタンパク質はヒストンだけではないにも関わらず、その他のタンパク質のメチル化に関する情報が極めて少ないことに疑問を持ち、主要な脱リン酸化酵素であるPP2Aのメチル化が果たす役割に関する研究を進めた。本研究から、PP2Aのメチル化がNASH病態の発症に重要な役割を果たすことが明らかになり、PP2Aメチル化が細胞シグナルに与える影響や、PP2Aメチル化を制御する分子機構に関する報告を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、PP2Aのメチル化を例として、非ヒストンタンパク質のメチル化にも生理学的および病態生理学的に重要な役割があることを提示した。また、本研究には、NASHの病態進行に関する分子機構に新たな概念を提供した。NASH治療薬の市場規模は5兆円とも言われ、製薬企業各社が開発に力を注いでいるが結果を残せておらず、基礎研究レベルでの病態機構の解明が重要である。本研究が新たな研究分野を開拓することで、NASHを始めとしたアンメット・メディカル・ニーズに対する真に新しい治療戦略の創出に発展する可能性が期待できる。
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