研究課題
基盤研究(C)
8カ所の都立公園に計71の調査区を設け、植生、鳥類ならびに利用状況等の調査を行った。越冬期では、低層の植被が発達しているほど、落葉に広く覆われているほど、樹林地が広いほど、そして保護区が近くにあるほど、ウグイスやシロハラ、アオジ、コゲラなど都市化に弱い種が多く出現する傾向が見られた。繁殖期には、落葉に広く覆われているほど、近隣に植被が多いほど、歩行者が少ないほど、メジロやエナガ、シジュウカラなど樹林性の種が多く出現した。以上から、バードサンクチュアリを設け、植生や人の立入を管理することは、鳥類相を自然のものにより近づける効果があると判断された。その際、落葉の保全への配慮が有効と考えられた。