研究課題/領域番号 |
62480232
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
山田 瑞穂 浜松医科大学, 医学部, 教授 (30111818)
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研究分担者 |
岩月 啓氏 浜松医科大学, 医学部, 助手 (80126797)
滝川 雅浩 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (80115873)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 皮膚リンフォーマ / 菌状息肉症 / セザリー症候群 / サザンブロット法 / 皮膚リンフオーマ / 成人T細胞白血病リンパ腫 / HTLDーI感染 / 菌状息関症 / 遺伝子DNA解析 |
研究概要 |
皮膚リンフォーマ発生については、末梢リンパ球中に皮膚親和性のある細胞が存在し、それが何らかの機序により悪性化すると想定されている。しかし、いつ、どのような場所で悪性リンパ腫細胞のモノクローナルな増殖が始まるかについては、未だ知られていない。モノクローナルな増殖時点を知ることは、確実な診断を下すこと、治療法を決定すること、再発を知ることの三つの点で極めて重要である。我々は、皮膚親和性リンパ球のクローン化増殖について、in situ,in vitroで検討してみた。 ペルオキシダーゼ・抗ペルオキシダーゼ法を用いた検索では、菌状息肉症、セザリー症候群における浸潤腫瘍細胞は、ほとんどが核に切れ込みをもつCD4^+T細胞であった。特異な例として、ホジキン病関連抗原Kiー1陽性皮膚リンフォーマが認められた。異常腫瘍細胞が、通常発現されるべきT細胞マーカーを欠損していたり、発現されるベきでないマーカーを発現していたことで、異常な染色パターンは悪性化を示唆している。 T細胞レセプター遺伝子cDNAを用いたサザンブロット法により、細胞表面形質ではT細胞由来であることが不明なリンフォーマにおいても、T細胞レセプター遺伝子が再構成しており、本方法の有用なことが判明した。 ヒト扁平上皮癌由来細胞(DJMー1;自治医大、北島先生より供与)の無血清conditioned medium中には、HTLVーI感染T細胞株ED50826(京大、前田道之先生より供与)に対する走化因子が存在し、分子量は、ゲル漏過にて、120ー150KDと50ー60KDであった。リンフォーマ細胞の表皮向性の一部は、このような因子の存在によって説明されよう。
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