研究領域 | 配位アシンメトリー:非対称配位圏設計と異方集積化が拓く新物質科学 |
研究課題/領域番号 |
19H04598
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
小野 晶 神奈川大学, 工学部, 教授 (10183253)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | metallo-DNA/RNA / helicity control / DNA nanowire / DNA Super molecule / Hg(II) / DNA/RNA synthesis / Ag-DNA wire / mirror-DNA/RNA / L-DNA/RNA / oligonucleotide / metallo-RNA duplex / benzene nucleic acid / metallo-base pairs / Hg RNA wire / oligonucleotide analogue |
研究開始時の研究の概要 |
右巻き螺旋構造の天然型D-DNA/RNA二重鎖、左巻き螺旋構造の人工的L-DNA/RNA二重鎖に金属イオンを結合して、右巻き及び左巻きの金属イオン集積構造を形成させ、その構造と物性を研究する。天然型D-DNA/RNAおよび人工的L-DNA/RNAに集積化した金属イオンはミラーイメージの螺旋構造を形成し、逆の分光学的、電気的、磁気的性質を持つ。金属-DNA/RNA二重鎖の結晶構造を解析し、構造と物性の関連を研究する。導電性、磁性の測定に関して領域内に共同研究が生まれることを期待する。さらに、バックボーンに不斉を持たない核酸アナログを合成し、外部刺激により螺旋構造を調節する技術を開発する。
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研究実績の概要 |
2020年度の研究目的は、2019年度に引き続き、核酸(DNA/RNA)の螺旋構造を利用して螺旋状金属イオン集積体を形成させることであった。2019年度はRNAを用いて逆のヘリシティー(ミラーイメージ)を持つ螺旋状金属イオン集積体(metallo-RNA duplex)を合成したが、2020 年度は、DNA二重鎖やRNA二重鎖よりも大きな螺旋構造を有する核酸二重鎖を合成することを目指した。 一つの試みは、DNA二重鎖とRNA二重鎖をタンデムに連結したDNA-RNAキメラ二重鎖を用いるものである。DNA二重鎖とRNA二重鎖の螺旋構造は異なっている。即ち、DNA二重鎖の螺旋構造は細くて直線的で、RNA二重鎖の螺旋構造は大きく湾曲している。DNA-RNAキメラ二重鎖は、直線的なDNA二重鎖を湾曲しているRNA二重鎖で結合したものであり、全体として大きならせん構造を形成する。既に、棒状の短鎖Ag(I)-DNAワイヤー(内部で11ヶのAg(I)イオンが連続している)合成することに成功した。この短鎖Ag(I)-DNAワイヤーを、metallo-RNA duplex(2019年度に合成した)で連結することで、大きな螺旋構造を有する螺旋状金属イオン集積体を合成する。2020年度はコロナ肺炎に配慮して、密にならない環境で実験可能な結晶化実験を行い、いくつかの結晶を得た。今後、構造解析を進める予定である。 もう一つの試みはDNA二重鎖(またはRNA二重鎖)の外側に金属錯体を集積化する試みである。この計画では、DNA(RNA)の塩基部に側鎖を介して金属錯体を結合する。DNA二重鎖(RNA二重鎖)に沿って集積化するには、平面構造を有する金属錯体が望ましい。本計画ではメタロサレン構造を用いる。2020年度は、DNA塩基部に1,2-ジアミノベンゼン骨格を結合した短鎖DNAを化学合成するための、新規合成ルートを開発した。1,2-ジアミンを利用してDNA二重鎖外部にメタロサレン骨格を構築することで、大きな螺旋状金属イオン集積体を合成する準備が整った。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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