研究領域 | イスラーム的コネクティビティにみる信頼構築:世界の分断をのりこえる戦略知の創造 |
研究課題/領域番号 |
21H05373
|
研究種目 |
学術変革領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅰ)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
須永 恵美子 東京大学, 附属図書館, 特任研究員 (00722365)
|
研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | ウルドゥー語 / 多言語社会 / パキスタン / 言語教育 / 言語政策 / 言語権 / やさしい言語 / 共通語 / 母語 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の「やさしいウルドゥー語」とは、医療や学校教育、福祉・保険・災害などに関する情報、司法の場における陳述などにアクセスするための平易なウルドゥー語とそれを共有する言語文化を指す。本研究では、多言語社会であるパキスタンにおいて、言語サービスの状況を把握することを目標としている。 その上で、第1に「やさしいウルドゥー語」という新たな概念を提唱する。第2にウルドゥー語研究における、口語に合わせた言語の標準化を目指す。第3に、公文書の平易化・多言語化を前提に、パキスタンの言語状況を、言語権と言語サービスという観点から捉え直す。
|
研究実績の概要 |
本研究では、識字率の低いパキスタンという多言語社会において、話し言葉に近く、広い世代が理解可能な「やさしいウルドゥー語」のあり方を巡って、基礎的な調査を行うことを目的としていた。特に、今年度はパキスタンにおけるウルドゥー語という国語の「言語権」に焦点あて、同国の言語サービスの展開について考察した。研究成果については、言語教育と言語政策についてそれぞれ口頭発表を行った。 新たな取り組みとしては、ウルドゥー語に関する雑誌記事の抜粋とテキスト化を進めた。雑誌については、ウルドゥー語という「国語」の選択を行い、地域の言語運動が盛んになった1940年代から60年代までの資料を集中的に扱った。その結果、パキスタン政府が多言語国家の責務として、地域諸語の文芸・文学を推進する雑誌や機関の設置を進めていた一方で、その影響力は限定的であったことを指摘した。また、1990年代にコンピュータによるデジタル入力技術が発展した際、ウルドゥー語以外の地域諸語の対応が遅れ、結果的に地域諸語による印刷文化の停滞を招いたことの気づきを得た。印刷媒体や出版社の技術的な多言語対応については、本研究から得た知見をもとに、ウルドゥー語によって語る多言語文化と、各言語自体の論壇についての新たな分析を進める予定である。 また、教育活動においても、「やさしいウルドゥー語」のベースとなっている「やさしい英語」と「やさしい日本語」について取り上げ、実例とともに言語の表現の仕方を調整するという新たな取り組みを行った。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|