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2021 年度 研究成果報告書

ソフトフォトニッククリスタルの創製

計画研究

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研究領域ソフトクリスタル:高秩序で柔軟な応答系の学理と光機能
研究課題/領域番号 17H06376
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関北海道大学

研究代表者

グン 剣萍  北海道大学, 先端生命科学研究院, 教授 (20250417)

研究分担者 黒川 孝幸  北海道大学, 先端生命科学研究院, 教授 (40451439)
野々山 貴行  北海道大学, 先端生命科学研究院, 准教授 (50709251)
研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2022-03-31
キーワードゲル / ソフトクリスタル / フォトニッククリスタル / 構造色 / 犠牲結合 / 異方性
研究成果の概要

重合性脂質分子と中性モノマーにせん断力を加えて重合することで、配向した脂質二分子膜と中性ゲル層から成るラメラ構造を有するゲルを創製した。本ゲルは、結晶のような周期構造を有し、かつ柔軟に変形できることから「ソフトクリスタル」と呼ばれる新しい物質である。この特異な構造に起因した構造色を示し、異方的な変形や膨潤を示す。また、比較的硬い二分子膜層は、犠牲結合として振る舞い、ゲルの靱性を大きく向上させた。ラメラ構造の形成はせん断歪速度に依存し、臨界速度以上で理想的な配向構造が得られることが示された。また、ゲルの形態をシリンダー状にすることで角度依存性がない構造色を有する材料の創製に成功した。

自由記述の分野

高分子化学、高分子物理、ソフトマター、ゲル

研究成果の学術的意義や社会的意義

ハイドロゲル材料は、その含水構造の類似性から生体組織に近い物質である一方、力学物性や機能に乏しく、生体組織のような強靭性、高機能、異方性を有しない。ラメラ構造を有する本ゲルは、細胞膜様の配向した脂質二分子膜を大面積かつ数千層にスタックした構造により、高い靭性を獲得しただけでなく、美しい構造色、異方的な変形、膨潤・収縮、物質拡散能をも示した。このようなラメラ構造による強靭化原理や異方性機序の解明により、真に生体組織に類似するソフトマテリアルを創成することに繋がり、学術的及び社会的意義が高いと言える。

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公開日: 2023-01-30  

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