粉末中性子回折を用いた有機非線形光学材料であるハロゲン種置換型スチルバゾリウム誘導体の定量的な分子間の水素結合距離評価を行い、高透過特性テラヘルツ(THz)波光源開発を目指した。ハロゲン種置換型スチルバゾリウム誘導体は、原子半径の大きいハロゲンとの水素結合により高い透過特性を持つことが分かった。また、スチルバゾリウム誘導体結晶が持つ1THz付近の吸収は、カチオン-アニオン間の近接水素結合が起因していることも判明した。以上より、水素結合距離を拡張させた材料は高透過特性THz波光源として有望であることを明らかにした。
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