本研究では,家族と家族を取り巻く環境を系統的に捉える家族同心球環境理論に基づいて開発された家族環境アセスメントモデルの有用性を検討することを目的とした.本モデルには12のアセスメントツールが含まれており,対象家族や捉える現象に応じて使用手順や様式を組み立てることが前提となっている.今回はそのうちの自記式質問紙などの量的な家族アセスメントが可能なツールと家族インタビューに用いる質的な家族アセスメントツールの使用手順やアセスメント方法を明らかにした.これにより,複雑な家族情報に対してより正確な家族のありようを捉えられる定量的かつ定性的な判断が可能な新しい家族アセスメントモデルを確立できた.
|