腎移植における免疫抑制療法は、過剰免疫抑制による日和見感染症やステロイド性の骨粗鬆症等の副作用も散見される。VK2は、透析患者と健常者のいずれのPBMCに対しても増殖抑制効果を示した。その薬効には個人差が少なく、両群のPBMCに対し同等な薬効が得られた。VK2は骨粗鬆症に適応を持ち副作用が少ない。そのため従来の免疫抑制療法にVK2を加えた薬物療法は、免疫抑制薬の減量による副作用軽減とステロイド性骨粗鬆症の軽減に大きく寄与出来ると考えられる。さらに、VK2と他の免疫抑制薬の併用を模した薬効評価系を確立することにより、VK2を併用した腎移植免疫抑制薬物療法の個別化に大きく貢献するものと思われた。
|