歯周病はおもに歯周病原細菌の複合感染によって生じる慢性疾患である。近年、歯周病の病態形成にはTh17細胞が関与することが報告されている。Red complex細菌は、宿主内での生存戦略として共凝集により相互に有利な環境を形成することから、Red complex細菌の3菌種全てを解析対象とした。本研究において、Tannerella forsythiaおよびTreponema denticolaにおいて細胞分画した菌体成分を用い、歯周病の進展に関与するTh17細胞を強く誘導する菌体成分を見出した。この成果を発展させT細胞抗原エピトープ同定することにより、歯周病の治療・予防へと応用可能である。
|