2つの図形の間に連続写像がどの位あるか調べる幾何学をホモトピー論という。従来のホモトピー論の諸問題は、問題ごとにアドホックな方法で解決されてきた。本研究では重心配置空間という空間を定義し、その性質について予想を提示した。この予想が解決されれば、既知の諸定理に統一的な別証明を与えることができ、同時に未解決問題も解決することを解明した。 本研究のメリットは以下の点にある。ユークリッド空間内の何枚かの平面たちの補集合は原理的に計算可能である。重心配置空間はこのような補集合の一種なので、連続写像を作るという従来の方法よりもはるかにアプローチしやすい。
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