コミュニケーション能力,特に話す能力の育成については,近年では初等教育から重要視されつつあるが,スピーチの客観的かつ定量的な評価指標や改善のために適切な助言は依然として大きな問題である.本研究では,話者が自身のスピーチに関する重要語の共起ネットワーク等の時間推移を視認するとともに,優良スピーチではスピーチ開始直後(約70秒程度まで)に主題のキーワードが出現することや,中心的キーワードが4語程度までに絞り込まれていることなどの知見が得られた.これらを適切な助言として与えることで,スピーチの改善に役立つ可能性が示され,今後の若年層の公的スピーチのスキル向上に役立てることが期待される.
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