二つの古典軌道が横断的に交差する場合の接続公式は、作用素の標準形に帰着させることによって計算することができる。これは特に新しい発想ではなく、A.Martinez、T.Watanabeとの共同研究でも利用した方法である。しかし、交差が退化して、接触している場合には、標準形は知られておらず(あるいは存在せず)、全く別の発想で接続公式を計算する必要があった。我々が採用した方法、すなわち厳密解を構成してそれらの間のWronskianを計算する方法は、新しい発想に基づくもので、停留位相法に帰着されるという事実の発見は、この分野の研究に新しい知見をもたらすものである。
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