3層積層構造を有する短繊維GFRPに対して,X線によるひずみスキャンニング法を行った結果,PPS相の板厚方向の熱ひずみは圧縮の値を示した.これに対して,面内方向の熱ひずみは射出方向,直交方向ともに比較的小さい値であった. 負荷応力に対して,PPS相のひずみは比例的に増加したことから,ひずみ一定モデルに従って変形することがわかった.また,引張強さから,破断時のPPS相ひずみを予測した結果,ウェルドでは小さいひずみで破断したことから,危険部位であることがわかった.ウェルドでは,マクロひずみの増加に対するPPS相のひずみ増加割合が小さかったことから,繊維と樹脂の結合が弱い可能性がある.
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