本研究は、「水溶液プロセスとベースメタルを用いた高い汎用性と低コスト化が期待できる高効率な酸化物系太陽電池の開発」を目的とし、申請者がこれまで取り組んできた「水溶液プロセスによる酸化物形成」と「酸化物太陽電池の構築」に関する成果と知見を駆使して、2つの研究課題(1)Cu2O層の電気的特性の改善と、(2)新規p型光吸収層の開発に取り組んだ。その結果、(1)低抵抗率なCu2Oを水溶液電析法で形成できたものの、太陽電池の変換効率改善には至らなかった。(2)銅-鉄系酸化物を析出可能な弱酸性水溶液の検索を実施し、硫酸鉄と(硫酸銅、硝酸銅、酢酸銅)の組み合わせにおいて目的物の形成を確認した。
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