腫瘍微小環境におけるPD-L1の発現評価は、生命予後や抗PD-1薬の効果予測に有用であるとされるが、その発現は不均一であり、生検検体による評価では不十分である。非侵襲的なPD-L1発現評価が可能か、頭頸部癌に対しFDG PET検査ならびに末梢血可溶性PD-L1を測定し、手術検体と比較検討を行った。結果、SUVmaxが高値でFDG集積が不均一な腫瘍は免疫細胞のPD-L1発現が高く、末梢血可溶性PD-L1値は免疫細胞PD-L1発現と相関した。一方で、腫瘍細胞PD-L1発現との関連は認めなかった。FDG PETならびに末梢血可溶性PD-L1測定により免疫細胞PD-L1発現の予測が可能である。
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